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3−4 対横浜 涙にぬれた矢野の引退セレモニー
 矢野の引退セレモニーが行われる試合。
 わざわざ上本を抹消して、矢野を登録ベンチ入りさせる。
 もう、1試合も負けられない状況の中での儀式だ。
 こういう状況では指揮官がいかにタクトを振るうかが問われる。
 だが、いくら興行のためとはいえ、こういう状況で真弓監督にこんな難しい仕事を命じた球団のフロントの責任は大きい。
 普通の状況でも満足な采配を振るえない真弓監督に、こんあ仕事を要求してはいけないのだ。そもそも、それが間違いなのだ。

 矢野をベンチに入れたからには、最後の瞬間は矢野・球児のバッテリーで終わることを求められる。
 しかも、チームは優勝を目指し、1敗も許されない状況だ。
 もっとも、矢野・球児のバッテリーの実現には、タイガースが勝っていることが条件だ。そうでなければ、大差で負けている場面でしか実現しない。
 試合は、その状況を作るべく動いた。

 最多勝の可能性のある久保は8回まで横浜を1失点に抑える。
 ここで責められるのは3点目以降淡々と凡退を繰り返し、追加点を挙げられなかった打線だろう。
 3−1で試合は9回に入る。
 ファンは、この9回を矢野・球児のバッテリーで締めることを望んでいる。
 スタンドからは、矢野コールが起きる。

 しかし、タイガースは1敗もできない状況だ。
 優柔不断な指揮官は、2アウトを取ってから、矢野を起用しようと考える。
 球児は早く矢野の登場の状況を作ろうと、力む。そして、このところの不安定な制球と一緒で、焦りが出る。
 矢野の登場の状況を作るどこらか、1発逆転の状況を作り、その通りにそれを食らった。

 このイニング、最初から矢野を使ってしまえば・・・・、と言ってもしょうがない。
 優柔不断な指揮官には、その度胸もない。
 ランナーが出たところで2点差だ。矢野のリードを持ってすれば、荒れる球児を制御してうまく放らすこともできただろう。
 それが、できないと考えるなら、ベンチ入りなどさせず、勝負に徹していればよい。
 それとも、8回の裏の藤川俊に代打で矢野を使ってしまうのも方法だ。
 その上で、久保を9回も続投させる。6連戦となるだけに久保田・球児を使わないですむなら、それにこしたことはない。
 やること、なすことが中途半端だから、こういう結果になる。

 矢野の引退セレモニーが、自力優勝の消滅と言う悲しい事実に、雨に濡れ、涙に濡れることになった。
 これって、史上最悪の演出だ。
 矢野のセレモニーも予定されてなく、ただ負けただけなら、いつもの「勝負弱いタイガース」で済んだかも知れない。
 矢野の引退セレモニーは、後の試合でも、ファン感謝デーでも、したらいい。
 だが、この限りなく最悪な首脳陣とフロントは、最悪な結末を所望したのだろう。
 矢野になんの罪もないのだけど・・・・・。

 今日は、「ぐぁんばれ!タイガース」っては、言えないよなぁ。
 矢野さん、長い間ありがとう。お陰で生きている間にタイガースの優勝を3度も見せてもらえたよ。
 いつか、タイガースに戻って、また優勝を見せてくれたら嬉しいぞ。

 ぐぁんばれ! 矢野 耀大  そして、ありがとう!
| 房 寅吉 | - | 22:36 | comments(0) | - |