2022.07.08 Friday
8 −0 対東京ヤクルト 青柳のエースの仕事
この試合のピッチングを見れば、青柳がタイガースのエースになったことを再確認できる。
前回の中日戦で、1点のビハインドで6回で代打を送られた時の不満を、この日のピッチングで示してみせた。 今のセリーグで、無双できる唯一のピッチャーになりつつある。 青柳は、毎年この時期になると、勝てない日々がひと月くらいは続く。 今年も前回の降板から、そういう危惧を抱いていたが、この日のピッチングを見れば杞憂に終わるように思える。 しかし、青柳がここまで上り詰めると誰が思っていたのだろう。 ドラフト5位の変則枠的に指名されてプロ入り。 そのサイドスローとアンダースローの中間、自らクォータースローと名付けて、その癖のあるフォームで中継ぎにでもという評価であった。 最初は、球威はあるがコントロールがおぼつかなく、暴れ馬のようだと称されることもあり、1軍、2軍を行ったりきたりの存在。 それでも当時の金本監督は、青柳の球威とその癖のあるフォームから、打ちにくいピッチャーだと認め、使われてきた。 そういう中で、自分の課題を一つ一つクリアして、年々成績を上げ、4年目からローテで回るようになり、昨年は最多勝、最高勝率などタイトルを取るようにまでなった。 今季は、初の開幕ピッチャーに指名されながら、コロナの影響で開幕に間に合わず、遅れてのスタートになりながら、現在ピッチャーのタイトルのほとんどの部分で、トップを走っている。 コントロールの悪さを克服し、ショートスローが苦手であれば、ワンバンド送球で補い、左バッターの苦手を克服し、今年は夏場の勝てなくなる期間の克服をしようとしている。 タイガースのピッチャーで、エースと言われたのは、村山、江夏、井川、とみんな本格派と呼ばれるピッチャーだ。 唯一、江川とのトレードでタイガースに来た小林繁が、サイドスローの変則であった。 青柳は、小林繁以来の変則ピッチャーのエースとして君臨できる、そこまで来ている。 そうして、その小林繁以来の変則投手として、沢村賞をも受賞できる可能性がある。 (斎藤雅樹が、フォームがサイド気味で変則に数える可能性があるが、寅吉的には低めのスリークォーターとして本格派としている。) この試合も、首位のスワローズに対して、タイガースの意地を見せるべく、スワローズの左を並べた打線もものともせず、完投・完封してみせた。 これは、タイガースがCSの権利を持って、スワローズと対戦する機会が得られれば、大きなアドバンテージにもなる。 スワローズが優勝した1勝のアドバンテージを消せる存在になる。 後は、打線が、青柳の投げる試合は絶対に負けないという強い意識を持って、援護してやることだ。 それがあれば、青柳はこの夏場も克服し、最多勝他のタイトルをとり、無双状態になり、文字通りエースとして君臨できる。 エースの仕事を全うできるはずだ。 ぐぁんばれ!タイガース |