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3−3対広島 やるせない、もったいない、勝ちきれない
 しかし、藤浪もかわいそうだ。
 今や審判全体に“藤浪=ノーコン’の図式が出来上がっており、際どい判定を全てボールに判定される。
 これは、中期的に見てかなり厳しい。
 相手の大瀬良が際どいところを取ってもらって、ピッチングを楽にしているのと反対に、藤浪は、必ず解いていいくらい3ボールまで持っていかれる。
 相手も際どいところはボールだから、際どいところは見逃して、甘いところだけを待っている。
 そういうカープの打撃によって、3失点という結果になる。

 これも、開幕戦に勝利して、藤浪に勝ちがつけば、“藤浪、開幕戦で復活”的な見出しが踊り、藤浪のコントロールが安定してきたことが多く報道され、審判の脳裏にも、藤浪のコントロールが改善しているという、刷り込みが少なからず行われたはず。
 そういう意識が、きわ大判定の半分くらいを藤浪有利に導く。
 そうなれば、藤浪のピッチングが大きく楽になり、今季の柱として復活できる道が拓けることとなる。
 それが、あの試合の逆転負けで、藤浪の勝ちを消し、その後のピッチングを苦しくするという最悪の結果になったと思う。
 これで、そういう中でも、藤浪が相手を完璧に押さえて、勝利することを繰り返していかねばならない、長い道のりの復活ロードを歩まざる得なくなった。
 なんとも、やるせない。

 そういう過程がこの試合に繋がっている。
 まぁ、この試合は早めにスイッチ、中継ぎに配置転換した桐敷、浜地を挟んで、小川、アルカンタラと繋いだ。
 その間、なんとか同点に追いつき、勝ちパターンの岩崎を投入、同点で湯浅にまで回した。
 湯浅が、新ストッパーたる可能性を感じさせるピッチングで、味方のサヨナラを待つという展開までは持ち込めた。

 その11回裏。
 大山が相手のエラーで出塁。
 熊谷が送り、梅野が敬遠で、1死1、2塁で、小幡、湯浅に回る打順。
 次の回に入れば、湯浅まで使っているため、残るピッチャーは、小野と馬場しかいない。
 どちらも、12回を任せるには、不安の方が大きい。
 ここで決着をつけなくてはいけない場面で、小幡には代打を送らず、そのまま打たせた。
 
 この日の小幡は最初の打席でヒットにはなったが、バッティングはノー感じ、直前2打席は見逃し三振だった。
 勝負をかけるなら、この小幡から代打攻勢をかけるべきではなかった。
 ベンチで残るは、小野寺と山本、キャッチャーの坂本、長坂だ。
 この4人と小幡を交えて、この回の攻撃の順位を考えなくてはいけない。
 寅吉的には、小野寺>長坂>坂本>小幡>山本かと考えられたが、矢野監督の判断は、これまで打席をこなしてきている小幡が、いきなり代打で起用される小野寺や長坂より上であると判断したのだろう。
 しかし、小幡はこの日3度目の三振(今回は空振り)で2アウトとなった。

 そこで湯浅の代打に選んだのが坂本。
 今までの経験値を過多tのかもしれないが、野手で入っている小野寺が坂本より下だと考えるのなら、なんで1軍ベンチに入れているのか疑問。
 普通は、小野寺の起用だと思うのだが、ここで使ってもらえない小野寺がどう思ったのか?
 まぁ、坂本が売っていれば、さすがの眼力と矢野監督の采配が誉められたのだろうが、こういう選択は裏目に出るのが矢野スタイル。
 案の定、凡退して12回へ進んでしまった。
 なんとも、もったいない。

 12回選んだピッチャーは馬場。
 まぁ、小野との二者択一だから、ピンチを招いてもなんとか凌ぐこともある馬場が、崩れたら取り返しが効かない小野より多少有利かと思っての起用か。
 馬場も経験を積んでおり、あの球児を持って、「ピッチングを覚えれば化ける可能性が一番高い」と言わせたピッチャーだ。
 なんとか、この回をランナーを出しながら凌ぐことができた。
 この日の馬場は、ストライク先行でかなり球威もあったし、逃げずに向かっていくピッチングができていた。
 こういうピッチングをしていれば、もっとランクを上げることも可能かと思う。
 
 結局12回の裏も無得点で、引き分けに終わった。
 この試合で、12回を馬場に譲った小野は、早晩2軍調整であろう。
 代わりには、小林あたりが上がってくるか?
 しかし、なんとも勝ちきれない試合だったなぁ。

 ぐぁんばれ!タイガース
| 房 寅吉 | 阪神タイガース | 23:55 | comments(0) | - |

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