2022.09.02 Friday
2−2 対讀賣 勝ちきれなかったのには、理由がある
本当なら、9回で2ー0で勝ち切っていなくてはいけない試合。
それを土壇場の9回に、クローザーのケラーを出して、同点に追いつかれた。 それは、ケラーの調子の問題か? 決してそう言うことではない。 確かに、ケラーは、先頭の中田翔にレフト前に運ばれ、多少の動揺はあった。 外人ピッチャーは、ランナーを背負うのを嫌がる。 特に、こう言うせった場面のクロージングを任されて、マウンドに上がった先頭に打たれるのは気持ちがいい物じゃない。 ケラーも抑えを任されてから初めての経験じゃなかったか。 先の広島戦で、セーブを挙げた場面では、先頭をキッチリ打ち取っていた。 それでも、次の岡本を、強かったとは言え、サードゴロに打ち取ったかに思えた当たりを、この回からサードに入れた山本泰が足にボールを当てって弾いてしまった。(記録はヒット) ここで、上手くすればゲッツーのはずが、無死1、3塁にされてしまった。 これが、追いつかれた要因の一つ目。 いくら強烈だったとはいえ、これはサードの見せ場。 守備固めで起用されているのなら、これはキッチリと、最低一つはアウトにしないと。 記録はヒットでも、内容はエラーだと思っている。 タイガースのキャンプのノックなど、こう言う当たり打っているのは全く見えない。 左右に振るノックは見るが、残後に難しい当たりを打つ、そう言うノックの練習も当然必要なはずだ。 そう言う練習不足がこう言う場面で出る。 その後、ケラーは、次の若林に犠飛で1点を取られるも、ワンアウトをとった。 本来これで落ち着くはずであったが、次の吉川にウチにストレートを投じ、センターへ弾き返された。 ここで、インコースに強い吉川に、変化球でなく、ストレートで攻めた配給に問題がある。 ランナーが1塁で、盗塁も警戒しなくてはならないところ、吉川はストレート系に絞っている。 その吉川におあつらえむきのストレートを投じてしまった。 ケラーのストレートが走っているとの感触が、梅野にあったのだろう。 それでも、それまでの中田翔、岡本とストレートを打ってきている。 ストレートに張られている気配を読み込むべきだった。 これが追いつかれた要因の2つ目。 それでも、1死1、3塁のピンチに大城のサードゴロを、今度は山本泰が本塁へバックホームでアウトにした。 これは、山本泰の判断と梅野のタッチが上手かった。 これで2アウトで、あとは代打の中島を打ち取りさえすれば、2−1で逃げ切れる、そう言う場面を作った。 その代打の中島への攻め方、配給が追いつかれた要因の三つ目だ。 この場面、中島にはどうしても打たしてはいけない。 その中島に、初球内角高めのストレートを要求。 これが少し甘くなったところを、レフト前へ運ばれ、同店の一打を喫した。 この内角高めへの配給が解せない。 確かにケラーの球威を考えて、キッチリそこへ投げ込めれば、ポップフライに打ち取れるかもしれない。 だが、少しでも甘くなれば、打ち返される危険性が伴う。 まして、この日の讀賣打線は、ケラーのストレートに合わしてきているのは、それまでの経過から明白。 加えて、要求されたところへキッチリ投げ込むコントロールがケラーにあるかという問題。 それを考えると、初球は低めへ落ちる球で様子を見にいくのが筋じゃなかったか。 その内角高めの配給は、追い込んでから相手が、ウチか外か迷っているような場面でこそ有効。 そうであれば、多少甘くなても打ちそんじてくれる。 この配給は、讀賣の狙いとケラーのストレートを過信した梅野のミスと言っていいんじゃないかと思う。 この辺が、力量的にはレギュラーキャッチャーとして、中心で起用されるべき梅野が、坂本との併用になっている大きな原因じゃないじょかな。 矢野も、こう言う梅野のリードを見て、全幅の信頼を置くと言うわけにも行かない、そう思っているのだろう。 こう言うリードで、これまでも何度も痛い目に遭っている。 スワローズ戦の村上、ベイスターズ戦の桑原に喰らった痛い一発も、同じような配給からだ。 過去の失敗に学んでいれば、この日の配給も変わっていたかもしれない。 まぁ、それでも、それを押して行けるだけの球威がケラーにあると判断したのかもしれないが、そうだとすれば、それは間違いだ。 相手もプロのバッターだ。 ストレートに絞っていれば、甘くなれば、弾き返される、そう言うことを学ばないといけない。 この試合は、負けなかったことと、青柳と最多勝を争っている戸郷に勝ち星を献上しなかったこと、それだけが成果であったが、梅野がこれから学んで、生かしてくれないと、この引き分けが生きてこない。 ぐぁんばれ!タイガース |