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2−0 対中日 虎の村神様、プロ初勝利を初完投、初完封で飾る!
 前回7回までパーフェクトピッチングをしながら、8回に交代した石井が同点ホームランを喫して、完全試合はおろか初勝利までフイにした後、この日の登板。
 村上は、新人の時から、そのピッチングは、即戦力とも言われていた。
 その通り、2軍ではタイトルを総なめにし、無双状態であったが、いざ1軍に起用されると、「甘いところに行ったら打たれる」という意識が強いせいか、慎重になりすぎピッチングが守りに回ってしまい、結果が出なかった。
 そんな2年間を経て、気付いたのは、1軍でも向かっていかないと結果は得られないということ。
 ストレートに磨きをかけ、2軍相手と同じような気持ちで、ピッチングできる自信を持つこと。
 もともと、ストレートは、そのスピード以上に回転数があり、伸びがあると言われていた。
 そのストレートを、150km近く出るまでに磨き、今年を勝負の年として来た。
 
 ただし、村上が不運だったのは、タイガースの投手陣の先発スタッフが充実していたこと。
 早くに、青柳、西勇輝、伊藤将の3人は確定しており、トミージョンを経て復帰した才木と昨年実績を残した西純矢がこれに続いていた。
 残りの1席も、左を優先され、大竹、桐敷、岩貞で競う形となった。
 その座を結局大竹が射止め、6人の先発陣が形成される。
 
 ところが、伊藤将が肩の調子が悪く、開幕に間に合わないことになり、初めてチャンスの芽が出てきた。
 だだ、この開幕シリーズ第2戦の先発に選ばれたのは、実績のある秋山だった。
 それでも村上が、神に見捨てられなかったのは、この秋山が十分なピッチングとならず、すぐに抹消され、やっと村上へその座が巡ってきた。
 まぁ、そこまで中継ぎだったり、短いイニングを任され、結果を出してきたことに他ならないのだが。
 寅吉も、その間の村上のピッチングに、過去2年のピッチングとの違いを感じていた。
 力強いストレートで、押すところは押して、変化球のコントロールで緩急をつける。
 これが村上のピッチングだという形ができて来ていた。

 そうして巡ったのが、先の讀賣戦。
 村上のピッチングは完璧だった。
 キャッチャーの坂本との呼吸もピッタリあっており、危なげないピッチングを披露した。
 村上の初勝利と、そこまでの疲労から球威が落ちて来たことを考えて、敢えて完全試合の可能性があった村上を交代させ、継投に出た判断は、間違いじゃないと思う。
 ただ、村上の初勝利が消えたのは残念だった。
 だが、村上はこの試合で十分ローテを任せられるだけの信頼を植え付けた。
 それがこの日のピッチングと続いていたのだ。

 この日も、先の讀賣戦ほどのストレートの速さはなかった。
 大体145kmくらいが多かったが、先の讀賣戦で後半に球威が落ちたことから、少しセーブ気味に立ち上がったんだろうか。
 それでも変化球との緩急、そのコントロールに狂いはなく、福永に2本のヒットを打たれた以外ランナーを許さず、無四球で9回を投げ切った。
 なんか2試合目でペース配分も覚え、勝ち方を覚えて来たようで逞しいピッチングだった。
 このまま、ローテとして回って、2桁でも勝っても不思議じゃない、そんな内容だ。

 打線の援護は相変わらずなく、村上自らのヒットを近本が3ベースで返し、それを中野が浅い犠牲フライであったが近本が戻り、挙げた2得点のみ。
 まぁ、相手は侍の高橋宏斗ではあったが、もう少し援護をしてやらないと。
 前回も見殺し状態だったんだから、村上に悪いことしたという意識はないんだろうか?
 次は、村上にもっと楽にピッチングさせてやってや。

 まぁ、伊藤将の代役の枠ではあったが、これで伊藤将が戻っても、西純矢が再調整になっている分、村上がその座に残るのは間違いない。
 本当は、青柳ー伊藤将ー才木ー西勇輝ー大竹ー村上という順でローテを再構築できればいいんだが、どうも次の讀賣戦で西勇輝ー大竹ー伊藤将司と左2枚を投入してしまうみたい。
 そうなると、次のヤクルト戦が、青柳ー村上ー才木と右ばかりになってしまう。
 まぁ、雨天中止でもないと上手く組み直せないかな。
 それでも、当面先発の6本は、これで確定し回っていくんだろう。

 ぐぁんばれ!タイガース

| 房 寅吉 | 阪神タイガース | 20:24 | comments(0) | - |

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