2008.07.25 Friday
7−1 対中日 満塁男
関本賢太郎(今年から健太郎改め)
西に不調で2軍落ちする男あらば、代わってサードを守り。 東に故障で戦列を離れる2番セカンドあらば、代わってよく守り、犠牲バントを決める。 北に腰痛で苦しむファーストの主砲あらば、代わってファーストも守るし、クリーンナップもこなす。 南に、不調で苦しむ鉄人あらば、代わってその後ろで満塁HRをも放つ。 そんな選手に、寅吉は拍手を惜しまない。 寅吉にMVP選定の投票権があるならば、今年タイガースがこのまま優勝したら、セッキーに1票を投じる。 今日の満塁での川上と対峙したセッキーの凄さ。 いつからこんな選手になったのか? 2ストライクを簡単に取られ追い込まれた後から、セッキーの持ち味が発揮される。 選球眼が良いから、ボール球には釣られない。 際どい球は、ファールで逃げる。 結局、いつの間にか2−3というカウントに川上を追い込んでいる。 ボール球は釣られない。見逃されれば、押し出しだ。 外角の際どいボールはカットされる。下手すると右に運ばれ、ヒットゾーンに落とされかねない。 となれば、あとは力で押さえ込むしかない。 力んだ1球は、シュート回転で真ん中高目からインサイドに切れ込む。 外に構えていたセッキーが、その球にどう反応したか覚えてないという。 無心で振りぬかれた打球は、レフトポール際まで伸び、落ちた。 セッキー、生まれて初めてのグランドスラムだという。 だが、これは偶然ではない。 今年のセッキーの満塁での勝負強さ。 それは、自身の選球眼とその短く構えたバットのミート力。 そして、繋ぎとして生きていくと誓ったバットからは、余計な力みは感じられない。的確にミートポイントへ向けて振りぬく準備はいつでも出来ている。 セッキーでなければ打てないホームランだった。 しかし。今日のセッキーの姿を予測していた岡田監督の眼力にも恐れ入る。 若かりしセッキーがファームで長打を連発している頃、2軍監督だった岡田監督は、HRを打ったセッキーに、「これはお前本来の姿と違うぞ。お前は中距離バッターやからな。勘違いするなよ。」と言っていたという。 寅吉など、03年の日本シリーズでホークス和田から打った1発に、将来のクリーンナップとして、長距離砲を夢見てたが、それより早く岡田監督は今日のセッキーを言い当てていた。 今日はセッキーのことだけで終わりそうだが、安藤のピッチングも忘れてはならない。グッドジョブ。そして完投ご苦労さん。 ここにきて、対中日の相性が好転してきている。 この流れは逃したくないよね。CSもあることだし・・・・。 ぐぁんばれ!タイガース |