2023.05.12 Friday
6−3 対横浜DeNA エース対決は、得てして、こういう結果になる
侍ジャパンの今永、東京オリンピック代表の青柳。
横浜、阪神のエースと呼ばれるピッチャーのマッチアップ。 今回は、WBCから万全を喫して、1軍登録をされた今永と、開幕戦は勝利したがその後3連敗で不振を極める青柳。 どう見ても戦前の予想は、圧倒的にベイスターズが有利とされた。 立ち上がりを見ても、青柳の表情が、あまりに暗く、不安そうな顔つきであったのに対して、今永は闘志溢れ、自信満々の表情。 青柳が先頭の佐野を歩かせ、苦手の神里にタイムリーを打たれた時には、早期の降板を予想した。 それほど立ち上がりの青柳のピッチングは、臆病になっており、かわそうとする意識だけで、向かっていって、抑えてやろうという気概が見えなかった。 その後も苦手の牧に打たれピンチが続くが、後続を抑え、なんとか1失点で済んだのは救いだった。 後続の桑原か関根に一打を浴びてれば、その場で終わっていただろう。 対して今永は、先頭の近本をヒットで出塁させるが、続く中野、ノイジーを三振にとって、大山を退けて無失点の立ち上がり。 特に中野が高めのボール球を振らされ三振に取られた時から、今永は完全に優位に立った。 この今永の攻略は難しいと思わせるのに十分な立ち上がりだったが、結果逆になってしまうから、面白い。 その流れを変えたのが2回のノイジーのプレイ。 戸柱にヒットの後、林に3塁線を抜かれ長打コースに飛んだ打球の処理で、サードで戸柱を刺したプレイだ。 ここで、無死2、3塁にされていれば、今永から上位に回る打順だけに、ビックイニングにされていた可能性が高い。 初回の今永のピッチングから、3点取られたら、この試合はヤバイという状況であっただけに、ここで刺して、1死2塁という状況にした、このプレーは大きい。 その後青柳が、今永、佐野を打ち取り、この回を0で切り抜けられたことにより、立ち直るきっかけとなった。 こうなると流れがタイガースへとやってくる。 その裏、佐藤輝がヒットで出ると、ミエセスがボテボテのキャッチャーゴロで進塁打となる。 梅野が三振に倒れたことで、相手の三浦監督は好調の木浪を申告敬遠し、青柳と勝負の安全策をとってきた。 タイガースも梅野が三振で、ツーアウトになり、今永のピッチングを見ると、これでチャンスが潰えたかに思えた。 実際、あの場面で梅野が三振という最悪の結果、逆にこれが功を奏するのだから、わからないもんだ。 その2死1、2塁の場面で、青柳がレフトへタイムリー2ベースを放った。 青柳のバッティングは、昔の悲惨な状況から年々良くなってきており、今年はバッティングのいいピッチャーの域に十分に達してきた。 それでも、この場面でこの結果は、誰も予想していなかったはずだ。 当然、今永も予想していなかったこの結果は、今永自身、相当なショックだったろう。 自分がエースという自覚がある中、木浪を敬遠してまで万全を期していた青柳勝負だけに、舐めていたわけではないのだろうけど、慎重さに僅かに欠けていたのかもしれない。 その悔いが自責の念と後悔を産んでいる。 それが次の不運を呼ぶ。 近本上げたフライをレフトの関根が見失う、ショートの京田がカバーすればよかったが、関根に任せて途中で追うのを辞めていたため、これが2ベースとな理、3点目。 これが尾を引いて、次の中野にまでタイムリーを浴びてこの回、4失点となった。 タイガースにすれば、思いも寄らない4得点であり、それはチームを青柳を元気づけるに十分だった。 この回を境に青柳の表情が変わった。 ピッチングも押していって、抑えてしまおうという攻めのピッチングに変わって、テンポも上がってきた。 まぁ、点差も3点あるのである程度大胆にいける状況になったことが、そうさせたのかもしれない。 打撃陣は、次の回にも佐藤輝がバックスクリーンへ放り込む1発を放って、4点差に広げた。 結局、今永は4回で、被安打7、5失点で降板することになり、青柳は8回1死まで投げ、被安打7失点3で勝ち投手になった。 まぁ、エース対決で最小得点の争いという予想が多い時、逆に一方的になったりする。 そして、だいたい戦前の予想で有利とされる方が、先に崩れて一方的になる、そういうアルアルがこの試合でも起こったってことか。 タイガースにとっては、青柳に久しぶりに勝ちがついたし、佐藤輝にも一発が出た。 雨天中止の後、湿っていた打線に浮上の兆しが見えてきたのはいい結果だった。 次の試合は、天候が心配される。 なんせ、先発予定が大雨降雨太郎だからねぇ。 でも、中止明けの試合に弱いし、雨天の後に打てんようになる傾向があるから、なんとか試合をしたいもんだ。 なんて言ってると、逆ん結果が出たりするかららなぁ・・・・。 ぐぁんばれ!タイガース |