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2−1 対東京ヤクルト 代打という仕事人
 今季のタイガースの代打は、右の原口、左の糸原という形で臨んだ。
 やだ、どうもこの2人の調子も、代打としての成功率もあまり高くなかった。
 好調なチームにおいて、代打に人材をかいているのが、ある意味欠点でもあった。
 他チームは、というと、ヤクルトの川端や広島の松山など、切り札として結果を残している代打がいる。
 本来、原口は、ここへ肩を並べるべき実力があると思うのだが、先日の讀賣戦で、高梨から打った2ランで久々に印象に残る一打を打った。

 果たして、もう一人の糸原だが、代打の切り札というには、長打力に欠ける。
 持ち味は、しつこさと粘ってなんとかする、事起こしのバッティングだ。
 そういう意味では、もう一枚、左で長打力がある代打をベンチに入れておく必要があるのかも知れない。
 
 その糸原が、この日、決勝の一打を放つ仕事をした。
 8回の裏、清水から木浪がヒットで出た1死1塁の場面。
 馬場に代わって代打に指名された糸原は、1ボール2ストライクの後の5球目のフォークをセカンドの頭を越して、右中間に強い当たりを放った。
 これが、ライトとセンターの間を抜けて長打になる、その間に1塁走者の木南がホームまで戻って、1点を挙げた。

 この試合、これまでタイガースは散々チャンスを作りながら、得点が出来ず、残塁の山を築いていた。
 初回に大山のタイムリーで先制をしたが、その後、調子の上がらない高橋 奎二を攻めて毎回チャンスを作るが、追加点が奪えない。
 その間、抜群の立ち上がりをした村上が、塩見に1発を喰らって、同点とされた。
 3回まで5安打、3四球と攻め立てて、1点しか取れなかったタイガースに対して、塩見のホームランがこの日の初安打であったスワローズが簡単に追いついた。
 こういう流れは、よろしくない。

 その後も5回で交代するまで、高橋 奎二を攻め続けたが、結局114球を投げさせたが、8安打、3四球で1失点で投げ切らせてしまった。
 その後は、星、木澤に、ヒットは出たが、封じられて、8回まで来てしまった。
 対して、村上は、7回に1死満塁で代打・川端を迎えるピンチを招くが、ここを併殺にとって、7回を投げ切る。
 6回まで86球出来ていた球数が100球を超えたため、村上はこの回で交代となる。
 序盤は球数も少なく、完全に完投ペースできていただけに、残念な降板だった。

 村上に代わって8回のピッチャーは、島本だった。
 その島本が、濱田にヒットを許し、2死2塁で、山田哲人を迎えたところで、岡留に交代した。
 ある意味、ここで岡留は、大きな博打じゃないかとも思われたが、その岡留が四球で2死1、2塁となると、今度は村上に対して、ピッチャーを及川に代えた。
 これも、コントロールに一抹の不安があり、1発も喰らう危険性がある及川は、左というだけの博打でもあると思えた。
 その及川も気結局、村上を歩かせ、2死満塁のピンチになる。
 ここで、サンタナに対して、ピッチャーは馬場を起用。
 いい当たりだったが、センターの近本の攻守に救われ、無失点でこの会を終えられた。

 このマシンガン継投とも言える投手起用で、なんとか同点を維持したその裏に、糸原の決勝打が出た。
 序盤にもう1本出てれば、もっと楽に、村上も完投できたかも知れないような試合が、最後までもつれる展開になった。
 チーム状態が悪ければ、逆にスワローズに逆転されて負けていても不思議じゃない試合内容だった。
 それが、8回に糸原の決勝打で勝ち切れてしまう、それが今のタイガースのチーム状態なのかも知れない。
 ここで糸原に代打の仕事をさせたチームの雰囲気や勢いが打たせたと言っていい。
 8回のピンチで、何人もの投手をつぎ込んでも抑え切ってしまう、それが今のチームの勢いなのかも知れない。

 何はともあれ、これで8連勝。
 広島が調子を落としている間に、ゲーム差は開いてきた。
 ただ、この日のようにピッチャーが好投している時に援護が少なく、完投できる出来なのに7回までで代わってしまう。
 そういう試合は、中継ぎへ負担がいく。
 ただでさえ、ケラーが家庭の事情で一時帰国して、抹消されており、石井の復帰がおぼつかない状態。
 下手すると、一気に崩壊しかねない状況でもある。
 ここは、一致団結して、中継ぎの負担を減らすような試合をしないといけない。
 こういう時こそ、青柳がエースらしいピッチングで、助けるのが仕事だ。
 頑張れ!青柳

 ぐぁんばれ!タイガース
| 房 寅吉 | 阪神タイガース | 23:46 | comments(0) | - |