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6−7 対広島 ビビる、馬場ちゃん 
 向かって行ける時の馬場と、交わそう、交わそうとしている時の馬場は、別人だ。
 多くの変化球があり、150km前後のストレートもある。
 持ってる球だけを見れば、そりゃドラ1だ、ストッパーを担っても不思議じゃない。
 それが、相手に圧されて、守りに回ると、途端に悪くなる。
 際どいコースを狙って、丁寧にという気持ちばかりが前に出て、球威もコントロールも覚束ない。
 
 この日の馬場も、そういう悪い面が出た。
 代わって、いきなりデビットソンに同点ホームランを打たれた。
 ここまでは、しょうがない。
 後をしっかり抑えればいいのに、もう気圧されて、ビビることになる。
 まぁ、1点差を追いつかれてしまった後悔もあるのだろう。
 逆転まではされたくないという気持ちが、相手に向かっていくという気持ちより大きくなる。
 
 堂林は三振に取るも、田中広輔を四球で出す。
 これも追い込んでおきながら、結局四球だ。
 もう、打てれたくない、そういう気持ちばかりが先に立ち、際どいコースを狙う。
 これを見逃され、結局歩かせる。
 次の菊池なんか、バントの構えで、2アウト目をくれると言っているのだあから、やらせればいい。
 それなのに、もう逆転されるのが怖くて、得点圏にランナーが行くのを恐れて、ストライクを放れない。
 結局、菊池も歩かせて、1死1、2塁の最悪のピンチを招いて、島本へと交代させられる。
 
 その島本が、野間をレフトフライに討ち取った。
 バントさせていれば、これでチェンジなのに、打順が小園にまわり、小園に逆転のタイムリーを打たれることになる。
 そして、続く西川にもタイムリーを打たれて、2点差となってしまった。
 馬場がビビって、田中広輔、菊池を歩かせたが故の結果だ。
 こういうピッチングしていては、馬場は、1、2軍のエレベーターで、上では敗戦処理でしか使えないピッチャーで終わってしまうだろう。

 馬場には、ヤクルトの清水のようなピッチングを目指してもらいたい。
 馬場と清水を比べて、その球に、遜色はない。
 なのに、なんでこれほどの差があるのだろうか。
 それは、ビビるか向かっていくかの違いだ。
 清水だって、よくいい当たりをされる、それでもそれが不思議と野手の正面をつく。
 最初は、ただの悪運の強さだと思っていたが、あれだけ向かっていっているから、押し込んだり、打たれても野手の正面へ飛ぶという結果になっている。
 馬場も開き直って、向かった行った時に、よく正面に飛んで、難を逃れていることもあったろう。
 それが、いかなる場面でもできるようにしないと、勝ちパターンに入れないし、1軍の戦力にはなれない。

 試合は、先発の西純矢の一発病が、この日も出て、結局5回を4失点と、このところの問題を解決できずに、中継ぎ勝負になった。
 タイガースは、広島の中継ぎに抑えられる毎度のパターンにハマり、その間に馬場が同点、ピンチを作り逆転された。
 タイガースは8回に、森下、大山の連打で、無死2、3塁のチャンスを掴むも、佐藤輝が毎度の三振で勢いを止めた。
 ここは、三振だけは逃れる場面、前に飛ばせば1点は入り、チャンスが続く。
 それが、簡単に三球三振では、相手ピッチャーを助けるだけだ。
 その後も代打の糸原、原口が倒れ、結局無得点。

 9回も先頭の木浪がヒットで出て、代打の小野寺も続いて、無死1、2塁。
 ここで、一番頼りになる近本がセカンドゴロのダブルプレーで万事休す。
 近本は足があるから、ダブルプレーになりにくいと考えがちだが、しっかり捉えるので、強い打球が飛びやすい。
 そういう意味では、内野の正面をつくと、ダブルプレーの危険性が高いバッターでもある。
 ここは、セーフティーをさせるとか、最悪1死2、3塁を作るべく、作戦を与えた方がよかったように思う。
 その後、中野のタイムリーで1点差に迫ったが、ここまで。

 タイガースの連勝は10でストップした。
 広島も、もう負けられないという執念みたいなものを感じたが、先発のお大瀬良の不調など、十分勝てた試合であっただけに、残念な結果に終わった。
 佐藤輝の攻守に渡るミス、馬場の背信投球など、負けに不思議の負けなしという結果であった。
 問題は、この連勝が終わった後の試合だ。
 前回は、広島が連勝を止められ、その後ズルズル後退することになった。
 タイガースが同じ轍を踏んではいけない。
 ここで、しっかり立て直し、もう一度地に足をつけた試合をしないといけない。

 先発は、久々の大竹。
 少し疲れも見えていただけに、このコロナでの抹消が、逆にいい休養になっていることを望みたい。
 大竹が、普通に自分のピッチングをすれば、打線はある程度当たりが戻っているので、いい試合ができると信じている。
 頑張れ!大竹
 
 ぐぁんばれ!タイガース
| 房 寅吉 | 阪神タイガース | 23:58 | comments(0) | - |